OI乳幼児の育児法

監修・心身障害児総合医療療育センター 整肢療護園 

園長 君塚 葵

翻訳・岩崎 尚野

はじめに

 このコーナーは、OIの為に同じ目的を持ち、着実な活動を続けているOIF(米国・OI財団)にOIに関する出版物(Caring for Infant & Children with Osteogenesis Imperfecta)を翻訳し、関係先に配布したい旨のお願いをしたところ、快く応じて戴きました。

 また監修を心身障害児総合医療療育センター整肢療護園 園長 君塚 葵先生・翻訳を岩崎尚野さん・イラストを松嵜ゆかりさん・印刷(冊子として500部)を永井 肇さんにご支援戴きました。多くの方たちのご厚意で作成されたことをご報告するとともに、各位に心から感謝申し上げます。

 今後もOIに関する情報を収集し、患者数が少ないことで心細い思いをしてきたネットワークOIの会員に提供したいと考えています。1人で悩んでいるOI児・者をご存知の方は、私たちネットワークOIの存在を教えて戴ければ幸いです。

OI乳幼児の育児法

あなたは一人ぼっちではない

OIFビデオテープの手引き


このパンフレットにある情報とガイドラインはOIの子供を持つ多くのOI独特の問題に取り組んだ親たちから集めたものです。

この情報がほかの親たちにとって大きな助けとなると同時にあらゆる子供、そして状況に対応するためにおすすめします。

お子さんのあらゆる段階における健康面については医師にご相談ください。

OIFはこのパンフレットの記述内容に基づいた個々の行いによりけが等をされても責任を負いません。

謝意

この小冊子は元々、OIFの素敵な友人であるフランシス・ドュボウスキーさんによって記述されたものです。その後、ハイディ・グラウサーさんとパット・キッパーマンさんによって更新されてきました。また、お子さんの顔写真の掲載を許諾された御両親に感謝します。

骨形成不全症とは?

1.ラテン語のOsteogenesis Imperfectaの意味は「不完全に形成された骨」という意味です。医学界において正確にOIの原因は解明されていませんが、体内のコラーゲン(硬蛋白質の一つ)の発達に問題があることは有力に証明されています。
2.コラーゲンは骨と組織を造り上げるうえの構成枠に結合するものです。体内コラーゲンはコンクリートを流し込む前に骨組みになる鉄筋のようなものです。コラーゲン構成が不完全な場合、骨は折れやすく、皮膚はゆるみ透明になり、筋緊張は低下します。
3.長い間、OIは単一的な疾患と考えられていたため原因も一つであると思われてきました。現在では研究者たちによってOIには少なくとも4種類あり、I、II、III、IV型と呼ばれています。アメリカ国内に3000人以上のOI患者がいるといわれています。世界中にOI患者は見られます。

特徴

OIは単一の病気ではないため、症状や合併症などについて予測することは難しいのです。下記の症状が全部出る人は希ですし、個々によって各症状の差は大きくあります。

一般的な症状

易骨折性
低身長
難聴
歯牙形成不全
青色強膜
四肢・胸部・頭蓋の変形
脊柱側わん
呼吸障害
弱い筋力
多汗
便秘
痣になり易い傾向
緩い関節・靭帯
高い声

発生原因

赤ちゃんがこのような状態になった原因は受精時、妊娠時にあなた自身やあなたの配偶者が何かしたということではないと理解することは大切なことです。

OIは何千年ものあいだ存在しています。

遺伝相談は殆どの病院にあり、あなたのお子さんのOIのタイプについて理解するのに役に立つでしょう。

もし、もっと子供を欲しいと思っている方は遺伝学者に相談することを考慮してください。OIの再発生率などについて助言してくれます。

お子さんがOIであることを認識する

もし、夫や妻の家族にOIがいる方はどのような病気であるかどのように対処したらよいか、何らかの知識があることでしょう。どちらの親がOIであっても、子供の症状や度合いは必ずしも親の影響を受けるものではないことを認識してください。

生まれてくる子供が障害をもっていることを予測していない場合にはショックも大きく、気が転倒することでしょう。泣いたり、失望したりすることに恥じることはありません。

悲嘆に暮れる中で問題があることを拒否したり、誰かを非難したり、落胆したりを繰り返し、最後には受け入れるでしょう。障害を持つ子供の出生についてのよい書物が多く出版されていて、それらは役に立つかもしれません。

多くの精神科医は障害を持つ子供の親は他の同じような障害を持つ子供の親たちの集まりに参加することを勧めます。OI財団は情報を提供するのみならず、直面するであろう同じような問題や、解決できたことや、難問を解決しようと取り組んでいる人々を支援するネットワークです。

もし未だ小児科医や整形外科医に診てもらっていない場合はすぐに連絡を取ってください。身近な信頼する医師、特にOIについて経験のある医師を見つけることは価値あることです。多くのOIの家族は医師と家族のような関係になります。結果的にお子さんを物理療法専門医に連れていくことが必要でしょう。PT(理学療法士)やOT(作業療法士)はお子さんの筋緊張の促進、筋力、認知能力を発達させる助けとなります。

ここで一言、子供への虐待が急増している中で、OIの子供を持つ親がこの種の事件に間違って疑われることは希ではありません。普段診てもらっている医師以外の他の医師の治療を必要とする時は、お子さんの状態を理解した上で、落ち着いて説明し、質問に答えられるよう準備しましょう。医師の初診での関心事は子供の全体の健康状態であり、OIの知識を持った医師はなかなか少ない。主治医が子供の病名はOIであり、OIとはどのようなものかを書いた手紙を持っていた方がよいでしょう。多くの親はこのような手紙を車のダッシュボードに入れています。旅行をする際にはお子さんの医療記録を持っていると多くの起こりうる問題を緩和することができます。

殆どにおいて、OIの子供の世話の仕方は他の子供にするのと同じです。

いくつかの予備知識と特別に手をかけてあげることがOIの子供にはありますが、これから一緒に学びましょう。

常識がOIの子供の世話をするときの一番の手引きです。

骨がとてももろく少しの圧力、もしくは何の圧力も無しに折れることを覚えていて下さい。特に身体の中の長い骨、例えば、腕、脚、肋骨などに注意してください。赤ちゃんの腋の下を持って抱き上げないように、また、腕や脚を引っ張らないようにしましょう。おむつを変えるとき、習慣上やっているくるぶしを持つのではなく、おしりの下に手を当てて上げてやってください。

手の指をできるだけ広げ、片手を頭の後ろにあて、もう片手をおしりの下にあてて、足がぶらぶらしないように腕を下にあてるようにしてください。赤ちゃんを持ち上げたり、動かしたりする時、赤ちゃんの手の指や足の指が大人が着ているもの(紳士用ワイシャツやブラウスのように前あきボタン付きのもの)に引っ掛からないように注意してください。

多くの親は厚手のマットレス用のスポンジや表面が波形になっているスポンジをピローケースに入る大きさに切って、ピローケースに入れ、それに赤ちゃんを寝かせて運ぶ方法がよいようです。あるいは枕を使う人もいます。赤ちゃんを抱く時にもこのようなものを身体を保護するものとして使われています。

骨折の痛みのあるときは出来るだけ赤ちゃんを動かさないようにしてください。少し治療が進んでから、お子さんを動かしたほうがよいでしょう。お子さんを同じ姿勢で長時間していると、あたっている部分の皮膚が赤くなったり、潰瘍になったりします。従来の方法が不快感を与えるときは、以下に書いてあるやり方で赤ちゃんを仰向けにしたり、うつ伏せにするとよいでしょう。

この方法は二人の人たちによって最良に達成されたものです

赤ちゃんを枕かマットレスに仰向けに置きます。そして、もう

一つの枕を赤ちゃんの上に置き、サンドイッチのようにします。

一人が頭のところに、もう一人が足元に位置し、片手を枕の下に

もう一方を上に置き「1,2,3、」と数え3つ目で赤ちゃんを

ひっくり返し、腹ばいの状態にします。これをやる前に実行する

二人はどちらの方向に赤ちゃんを回転するか必ず確認してください。

この方法は少し奇妙ですが、赤ちゃんに不必要な負担をかけず

に体位を変えられます。

赤ちゃんを抱き上げる際あなた自身の背中を痛めない姿勢をするのを忘れないようにして下さい。赤ちゃんを抱き上げるときに赤ちゃんを自身の体にできるだけ密着するようにしてください。ひざを少し曲げて、背中を伸ばしながら抱き上げるのではなく、足を使って体を起こしてください。

赤ちゃんを愛情をこめて抱きしめてあげたり、ゆりかごで揺すってあげたり、揺り椅子で揺すってあげたり、話しかけたりすることを忘れないでください。頻繁に刺激を与えることは社会性や音の反応の発達のために必要です。お子さんに愛情をそそぐことを恐れないでください。

衣類

OIの子供は高い気温に影響され過度の汗になやまされます。軽い綿製のものが一番心地よいようです。前で胸から股にかけてボタンかスナップのものを探してください。多くの親は股の部分がスナップかマジックテープになっていておむつの交換がやりやすくなっている「ギブス用下着」を愛用しています。

OIの子供たちは他の子供たちのようにすぐに大きくならないので多くの親たちは服を買う時に、その時流行のファッション性を見て子供自身の自己評価を良くするように考えて買い足しています。子供たち自身のもっている感性に合わせて服を選んであげたほうがよいようです。

入浴

殆どの赤ちゃんと同じように、あなたのお子さんにとってもお風呂は一番好きなことの一つでしょう。赤ちゃんがひとりで座れるようになるまでは湯船に置くスポンジでできた型抜きのものを使うとよいでしょう。人気のあるのは赤ちゃんの身体の形が切り抜かれたものでしょう。お座りができそうになったら「おふろ安全リング」と呼ばれている丸い輪に3~4本の足が吸盤で湯船の底につけられるものがすすめられます。

赤ちゃんが腕を骨折して、つり包帯をしていても入浴は可能です。入浴中はつり包帯をそのままにしておいて、入浴後に乾いたつり包帯に交換してあげればよいのです。

ギブスをしている赤ちゃんはスポンジバスのみにしてください。ギブスを濡らさないように十分気をつけてください。赤ちゃんの髪を洗うのは洗面台の横のカウンターに体を置き、頭を洗面台で支えてあげれば容易にできます。

骨折の発見

骨折を扱うのはとても難しいです。あなたの赤ちゃんに起こる骨折の痛みを繰り返し受けているのを見るほど親の心痛はありません。お子さんを落ち着いてなだめてあげることに全力を尽くしてください。

どうやったらOIの子供が骨折しているか分かるでしょうか? 殆どその瞬間に突然大きな声で泣き出します。時には骨が折れる音が聞こえます。骨折ではないかと疑ったときはお子さんをまずなだめてあげてください。赤ちゃんが泣き止んだときに、ゆっくりと注意深く、やさしく触って各腕、足を持ち上げてみてください。少しでも骨折したところを動かしたり持ち上げたりしたら、赤ちゃんは縮み上がったり、泣き始めます。これが骨折がどこで起きたのか理解するのに役立つでしょう。骨折したところを固定するとき、赤ちゃんを動かすのに細心の注意を払ってください。

骨折には非常に痛みを伴ったものから、我慢できるものまで違ったタイプがあります。腕が骨折したとき、多くの子供はその腕を自分の身体につけ、自分の身体を副木代わりのようにします。また、骨折したところが腫れたり、痣になったり、その部分が熱をもったりすることに気がつくでしょう。

まず、骨折が起きたとき、あなた自身、配偶者、もしくはその時そばにいた人を責めてはいけません。骨折を世界の最大の危機と受け止めず、あなたのお子さんの体質の一部だと受けとめることができれば全員がもっと楽になれます。骨折はどんなに気をつけようとも起こります。しばしば、骨折は避けることができないことだと分かったとき、骨が折れないことに気づき驚くでしょう。生涯をOIと共に生きている大人の患者は多少のリスクを受け入れすべて骨折を防ぐために囲りを防御された中で生きるより、ある程度の骨折で苦しんでも人生を最大限に生きる方がいいと言うでしょう。

骨折したときにはすぐに整形外科医のところに連れて行ってください。

お子さんの状態に慣れてきたら、医師から自宅で骨折の手当てをするように言われるかもしれません。

骨折後の初期不快感を緩げるために医師から処方されている鎮痛薬を与えてあげてください。それから、お子さんを気をつけて医師まで連れて行ってください。もし、連れて行くのが困難なときはストレッチャーの上にベニヤ板にマットレスか枕を施したものを置き運んでください。路上の穴を避け、ガタガタさせないように運転してください。

骨折は通常ギブスを当てられます。多くの医師はギブスをはめるのは骨折の度合いが大きかったり固定するこによって治癒を確保するためです。ギブスは動作を減少させ骨粗鬆症の可能性を増幅(または骨の弾力性がないため壊れやすい傾向が増す)する心配があります。これはもっと骨折が起きやすくなり骨が壊れやすくなる原因ともなります。これ故に多くの医師はできるだけOIの子供たちにギブスをすることを限定してます。しばしば医師は副木を当てその部分を伸縮のある包帯を巻きます。

脚に最も頻繁に適用されるギブスは ’a hip spica cast’呼ばれています。これは腰囲りと片方または両足に会陰部を除いているものです。このタイプのギブスはトイレやおしめの交換が子供たちにとって不便なため、病院用の薄く吸収性のあるパットを使用し、汚れたときに取り外すようにしている親もいます。

腕の場合、小さな子供たちには、ギブスの重みだけでも腋の下の近くの骨にかかる負担や動きを難しくするので余りしないようです。殆ど、医師はつり包帯(三角巾)を骨折した腕にし、その部分をしっかり包んで身体につけて保護します。このようにつり包帯をするときには、血液の循環が悪くなって皮膚の色が変化したりすることがあるので気をつけて観察してください。

もし、医師に連れて行く前に少し様子を観たかったり、医療機関が遠距離ですぐ連れて行くことができないときには、次に書いてあるように骨折したところに副木を当てておくとよいでしょう。

大腿骨

1. 骨折した足の間にハンドタオルを折ったものを挟み、両方の足を伸縮性のある包帯を巻いて保護します(特に寝るために)。タオルは足と足を擦りあわせたりすることを防ぎ、また足をある程度固定するのに助かります。

2. ボール紙を20㎝巾で長さをおしりからひざまで(もしくはかかとまで)で楕円形に切ります。足に巻くように折り曲げてギブスのようにカップ状にしてください。ボール紙を柔らかい布か毛布で被って下さい。伸縮性のある包帯でボール紙製ギブスを巻いてください。二人のうち、一人が巻き、一人が足を持っていてやることで、とても簡単にできます。伸縮性包帯をロール状に巻いてから、足が腫れないように余裕をもって引っ張らないで巻いてください。足の指は外に出し、常に血流が悪くならないか皮膚の色に気をつけていてください。また、副木をあてた足が腫れていないか色が変わっていないかを注意してください。濃いピンクや赤い色は副木がきつすぎるためですので調整してください。


上腕骨

腕をできるだけ身体に着けて腕が動かないようにしっかり固定し

てください。応急の効果的なつり包帯は長袖のシャツの袖をシャ

ツの体幹部に、上腕、ひじ、手首の各部を安全ピンで留めてく

ださい。


ひじから下の骨

雑誌(週刊誌くらいのもの)をタオルで包み腕のところとに巻き、

伸縮性包帯でしっかりさせてください。

ギブスの扱い方

ギブスは通常石膏かファイバーグラスでできています。医師の中には手、足の型取りがより容易なため石膏を好みます。ファイバーグラスは型取りがそんなに簡単ではありませんが、石膏より早く乾き、重さも軽く、湿気によってくずれたりしません。いくつかの注意すべき予備知識を下記に述べます。

1. 身体の動きについて医師の指示に従ってください。

2. 腫れを軽減したり、関節が硬くならないように手や足の指を頻繁に動かしてけださい。

3. ギブスを絶対にぬらさないでください。

4. ギブスの中にゴミ、砂、粉、ローションなどが入らないようにし、ギブスの中の詰め物(クッションになっているもの)を引っ張りださないでください。

5. ギブスの中を何か物でかかないようにしてください。皮膚が傷ついてしまい、もし、物が中に入ってしまうと、傷、ただれ、また、感染症をひきおこしたりします。

6. ギブスの端の部分を壊したりしないでください。医師に言って端のでこぼこやザラザラをなおしてもらってください。

7. 絶対に自分でギブスをはずしたりしないでください。医師は専用の道具を持っています。

ギブスをつけた小さい子供の親が直面して一番困ることはオシッコがギブスにしみ出すことです。オシッコの水分がギブスを壊すだけではなく、臭いがしみ込むのに困ります。どんなに気を付けても臭いがつくことを防ぐのは難しく、家族全員がギブスが外れるときを心待ちします。

以下にあげるポイントは親たちの経験を通して役立つと思われる事項です。

・ 使い捨てのおむつの端を2.5~3㎝位折って前と後のギブスの端に入れ込むとよいでしょう。

・ 外出時にはサランラップをギブスの両端に巻き込むとよいでしょう。

・ オムツをふつうの回数以上にひんぱんに交換しましょう。

・ 赤ちゃんがうつぶせで寝ているときにギブスのために寝返りをできない状態のときは、おしりの部分のオムツをはずして少しの間乾かしてあげるいいチャンスです。

レントゲン撮影

殆どのOI患者にとって診断や治療にも手助けとなるためレントゲン撮影は頻繁かつ必要なものになるでしょう。レントゲンの照射による健康への危険はあり、これらの危険は受ける放射線の量と直接関係があります。

お子さんのレントゲンの記録は詳しくとってください。レントゲンの種類、目的、日付、医師もしくは歯医者、医療機関名などを記載してください。親の不安を医師やレントゲン技師と話してください。過去に撮ったレントゲンを利用しなるべく次から次へ撮るのは避けてください。ときには医師は再撮影しなくても多少ぼやけたものでも利用できます。

その都度、親はレントゲン室内に入って手伝うようにしてください。

親は誰よりも自分の子供がどんな介助を必要としているか知っているわけです。時には、レントゲン技師でもOIのことについて十分な知識をもっているわけではありませんので、そのような時は、ていねいな態度で説明をしてあげて下さい。その時、あなた自身が着る鉛のエプロンと子供の生殖器の上に鉛板をおいてもらうのを忘れないでください。

車のシートと乳母車

すべての子供においてと同じように保証付きのチャイルドシートを車の後部座席に設置し、OIの子供を安全に坐らせてください。最も安全性の高い方法としてエアーバッグは危険なので決してOIの子供を前部席に坐らせてはいけません。チャイルドシートを買う際にはリクライニングができ、シートに容易に出入りできるものを選んでください。シートを2.5~3㎝厚さのスポンジで被ってください。また、シートの継ぎ目にもスポンジをつけてください。

お子さんがひとりでお座りができるようでしたら、Snug Seat社(スナッグ・シート社)がOI幼児用のとても良いシートを造っています。このシートはお子さんが骨盤から足までのスパイカ型ギブス(包帯で巻き上げたもの)を装着しているときに、状態に合わせて調節可能です。

チャイルドシートと共にギブスも含めて坐れる巾をもち、かつリクライニングできるバギーが必要でしょう。Fisher Price社(フィッシャー・プライス社)では3輪の使い易いバギーを製造していて、多くの親が愛用しています。吊りタイプや傘タイプのバギーは足の保護や脊柱、頭の姿勢保持に悪いようです。

OI患者の約50%の歯の色は見たところ乳白色のブルーか茶色をしています。乳歯が生えて出るときにこの色になっていて、それ以上濃くなりません。ハミガキによって白くはなりません。色は初め親が気づきとても目立ちます。他の50%の患者の歯の色は正常です。

生後6ヶ月位で第1歯が生えてきます。その歯の色が、あと生えてくる歯全部の色になり、もし色が白ければ歯科定期検診以外に心配はありません。

別の言い方をすれば、最初の乳歯がブルーや茶色でしたら永久歯も全部着色されているわけです。OI患者の場合、歯の異常には個人差が広く骨の問題の度合いや歯の着色状態とは何の相関関係はありません。

歯の異常は防ぐことはできませんし、清浄によって色を変えることもできません。虫歯になる確率は高くなり、エナメル質が弱いため徐々に無くなってしまいます。

どうしたらよいのでしょう? 出生時に赤ちゃんがOIだと診断され、最初の歯が生え始めたら、できるだけ早く歯科医に診てもらってください。もし、第1歯が着色していたら、たちまちにボロボロになり、全部の歯が生え揃う前にダメになってしまうでしょう。しかし、着色された歯をしている患者の殆ど半数が歯のもろさにおいて重度です。主な治療法の一つは歯にクラウンを被せて歯がすり減るのを防ぐことです。

自立(心)

親は一般的に子供の人格形成期を通して、できるだけ独立できるよう親としての影響力をもって将来子供が自立し生産的生活を送れるよう、信念や技能を一生懸命教えます。OIの子供の親たちにとって、これは何らかの挑戦といえるでしょう。子供に自立を教えるのは価値あると思いつつも、OIの子供を自分たちのもとに引っ張り込み保護してしまう傾向があります。両者間の適格なバランスを見つけることがキーポイントでしょう。

OIの子供たちは小さい時から、たくさんの痛い目に会うため、突然の動き、身体の接触(特に親しくない人に)、慣れない状況などに臆病になります。親がこのような状況をできるだけ多く肯定的な経験として与えてあげれば、自信と共に乗り越えられでしょう。お子さんに他の人たちが触ったり、抱き上げても信用して大丈夫だと教えてください。

決められた時間内他の人がお子さんの世話をするのは重要なことだと言うことを強調しすぎることはありません。これは親として子供から離れて「ひとり」になる必要性があるだけではなく、子供もあなたがいなくても自分で機能できることを教わります。お子さんに自立心を教えることは必要であり、その代わり、親も離れることが必要です。

ベビーシッターにお子さんの世話について指示する際、繰り返し念を押してください。骨折はどんなに注意しても起きるし、もしそうなっても、親に責任が無いのと同じようにベビーシッターにも責任は無いということを言ってください。常に連絡先の電話番号をおしえ、全体的な世話の仕方、そして緊急時の手順を置いてください。親の中にはポケットベルや携帯電話を持ち歩くことによって、いつでも連絡が取れるようにしています。

移動用具

移動量の増加は子供の自立心と自信を達成させるのに一番よい方法の一つです。子供たちの移動達成のための道具は市場にたくさんあります。

道具の選び方はお子さんの障害の度合い、筋力、粗大運動の技術、医師、PTおよびOTがすすめるものなどによります。

スクーター : プラスティックまたはスポンジをつけた木のボードに4つのキャスターがついたもの。子供はその上に腹ばいになり手とひざを使って床を蹴りながら動きます。

乗り物 : 市場にはたくさんの手頃な価格の乗り物玩具があります。フィッシャー・プライス社製の小さな三輪車にシートベルト、足がペダルに着くように木片そして上肢を安定させるために背もたれ等を取り付ければよいのです。簡単にひっくり返らないような安定感のある三輪車を選んでください。

車椅子 : 品質の良い車椅子がたくさんあります。病院の装具業者やPTによく相談してください。必ずお子さんに合ったシートの巾が十分あり、重量の軽いものを考えてください。電動車椅子も多くあります。

電動車椅子はもちろん値段も高く、重量もあります。普通の車椅子では腕の筋力等を発達させることができますが、それにもまして電動車椅子によって世界が大きく開かれることもあります。

動作の訓練

OIの子供たちが骨折後や新たな骨折に対する恐れから動かなくなることが更に骨をもろくしたり、筋肉を使わないことによって筋力を低下させることなどがあることが分かっています。これがもっと骨折を起こす要因にもなっています。OIが持っている関節のゆるみが大きな関節の不安定さにつながり骨折の危険を受けることになります。そのため、なるべく早くから何らかの筋力トレーニングや姿勢保持訓練が望まれます。

お子さんの自発的な動きは筋力や骨の強化につながりますので決して制限しないでください。

お子さんの医療的状態が回復されるやいなや、水泳や体重負荷など広範囲の運動をするよう勇気づけてください。運動はお風呂の中で水をけったり、手で水をバシャバシャやったりすることからPTの組んだプログラムを実行するまでに広い範囲を意味します。体重負荷訓練は支えてもらいながら座位をとったり、腹ばい姿勢での頭の持ち上げ、部分的な腕の上げ下げに始まり、自分で立つ動作や歩行まであります。水泳はOIの子供にとって最も安全かつ有効な運動ですので、できるだけ早く始めて下さい。

装具

赤ちゃんがひとりで立てそうになったら、重量の軽いコンテメント(身体を包み込み)タイプの装具を考えたらよいでしょう。装具は普通スタンディング・フレームかスタンディング・テーブルを基本的に使います。

これらの器具は装具をつけた子供を立ち姿勢のままで保ちます。立つことは子供の壊れやすい骨を強化し、長い骨を成長させる助けとなり、極端に低い身長が少し高くなるでしょう。

歩行

お子さんが歩くのを見ることがOIの子供を持つ親の最終目標です。OIの病気の度合いと罹患部が個々に違うため、何がこれから先起こるのか予測するのはとても難しいことです。OIの人たちの中には長い距離を独歩できる人もたくさんいますし、また、車椅子の乗り降りができ、限定された床面なら歩ける人もいます。また、何年間も装具をつけ、手術やPTをしても歩けない人もいます。

子供たちの将来を見た時、親として自分たちの望むものとは違うものであっても私たちは移動面の最終目的を達成できるかのように前進しなくてはなりませんが、到達が何であろうと私たちはそれを受け入れなければならないでしょう。何もやらないで失敗するよりも、何でも試してみるべきです。お子さんのすべてを信頼し、達成能力が何であれ愛してください。

治療

今日OIの唯一の治療は症状に対する内科的および整形外科的な対応です。完治法は発見されていませんし、薬やビタミン療用法なども画一的満足を得られるものではありません。これらの問題点の研究は進歩しつづけています。

長い骨の再々の骨折からくる重傷の変形における最も一般的な管理は「分節による変形矯正髄内固定」と言われているものです。簡単にいえばこの方法は骨を伸ばしその骨の長さの金属のロッドの挿入を意味します。これは必要に応じて下肢と上肢に最も一般的に行われています。

Roddingは彎曲変形を修正するのみならず、内部補強することによって今後の骨折を防ぎます。この手術が施される年令は主に骨のサイズによりますが、多くは2~3才児に行われます。お子さんにこの選択を考えているようでしたら整形外科医に挿入するか否かの賛否について相談をしてください。また、この治療はロッドに拒絶反応があったり,身体が大きくなって合わなくなった場合には再手術をしなくてはならないことを覚えておいてください。

結論

まず最初に、障害を持つ子供を育てる上での問題をどうするか途方に暮れることでしょう。その都度、一日分のみの計画を立ててください。

新しい赤ちゃんに慣れてください。赤ちゃんはあなたを愛しています、そして赤ちゃんもあなたに愛して欲しいのです。歌を歌ったり、あやしてあげたり、抱きしめてあげてください。子供は親としてのあなたに喜びに花を咲かせ成長していく真新しい個の人間だと考えてください。いろいろな面においてOIのような障害を持った子供はあなたが予想しないような報酬や陽気な気分を与えてくれるでしょう。

あなたは独りではないことを覚えていてください。他の多くの親たちも、今あなたが直面している状況に直面しました。誰か理解してくれる人と話すことは楽になります。OIFにご連絡ください。私たちは国中の、またはあなたの地域の同じ立場の親たちと連絡しあえるようお手伝いします。